パークフィールドスノーピーク豊田鞍ヶ池の住箱でグランピング!
2021年5月、愛知県豊田市にオープンしたパークフィールドスノーピーク豊田鞍ヶ池のトレーラーハウス「住箱(じゅうばこ)」で初めてのグランピング体験をしてきました。
キャンプ歴20年以上の僕は、これまでにテント以外にもトレーラーハウスやコテージ、バンガロー等も利用してきましたが、今回のスノーピーク住箱への宿泊、グランピングは初めての経験となりました。
目次
住箱とは
隈研吾がずっとつくりたかった、旅をする建築。
出典:スノーピーク公式ウェブサイト
住むを自由にする箱「住箱」。
ミニマムだから楽しめる。
小さい空間だからこそ、趣味にとことん没頭したり、自分好みの内装にこだわったりできるもの。
住箱は、家というより、道具という感覚に近いかもしれません。
初めてのグランピング
2021年の10月初旬、小学生の娘の代休に合わせて住箱の予約を取る事が出来ました。オープンして間もないパークフィールドスノーピーク豊田鞍ヶ池店のキャンプサイト、住箱の予約は、土曜日はいつも空きが無く予約を取るのが難しいのが現状です。しかし、この日は偶然にも最後の一室の空きを見掛けて、予約を取ることが出来ました。宿泊プランとしては、1泊朝食付き、1泊2食付き、素泊まりの3パターンから選択出来たのですが、今回はお試しという事で素泊まりを選択しました。
分からないことばかりの住箱
予約はしたものの、この時点での僕のパークフィールドスノーピーク豊田鞍ヶ池店や住箱に関する予備知識は皆無とも言える状況でした。
- 現地へのアクセス方法は?
- 駐車場あるのか?
- サイトに車は横付けできるのか?
- 自炊する為には何が必要なのか?
正直言って分からない事ばかりでした。これらの疑問には予め現地に電話で問い合わせをして、疑問点を解消した上で準備を開始しました。
住箱素泊まりプランの持ち物
下記は、素泊まりプラン(夕食に焼き肉(BBQ)、朝食にホットサンド)を利用した際に持参した道具です。バーベキューグリル(バーベキューコンロ)は、住箱に備え付けの焚火台Lに持ち込みのグリルブリッジと焼きアミを組み合わせて利用することにしました。こちらは事前に問い合わせをした際に「焚火台のバーベキューグリル代わりの使用」に問題が無いことを確認しておきました。また、僕は焚火用の薪を持参しましたが、もちろんパークフィールドスノーピーク豊田鞍ヶ池で購入することが可能です。
- 食材
- スノーピーク 焚火台グリルブリッジL
- スノーピーク 焼きアミ Pro.L
- 木炭
- 薪
- 着火剤
- ライター
- チャコールスターター
- 火消し壺
- トング
- カトラリーセット
- 食器セット
- 調味料一式
- コールマン アウトドアワゴン
グランピング当日
その後はYouTube等で住箱に関する情報を集めながら当日に備え、準備万端でグランピング当日を迎えました。1泊2日の両日共に天気は晴れ予報で雨の心配は全くありません。先ずは下調べをしておいたとおり、鞍ヶ池パーキングエリアの駐車場に向かいました。日曜日だからでしょうか、それほど広くはない駐車場内は混雑しており、空きスペースは殆どありませんでした。時間帯やタイミングによっては、駐車場の空きを待つことになっていたかもしれません。下調べでは宿泊者専用の駐車スペースが有るとのことでしたが結局見当たらず、通常の駐車スペースに車を停めました。
空いていた駐車スペースからキャンプ場の受付までは、それなりに距離が有ります。キャンプ場では荷物運搬用のリアカーを借りる事が出来る様ですが、僕達は持参したアウトドアワゴンに荷物を積み込み、受付へと向かいました。
チェックイン
キャンプ場の受付はスノーピークストアのレジと兼用でした。ストア内は盛況で多くのお客さんで賑わっていました。受付では簡単な説明を受けた後、チェックインが完了し住箱の鍵を受け取りました。チェックインの際には、ウェルカムドリンクのサービスがある旨の説明とスノーピークEAT豊田鞍ヶ池店で使用できるドリンクチケットを人数分頂きました。まるでホテルの様なおもてなしに驚きと感心です。また、パークフィールドスノーピーク豊田鞍ヶ池店オリジナルステッカーも頂きました。このような細かいサービスや演出でスノーピークファンを喜ばせるのは流石だと思いました。
パークフィールドマップ
住箱へ
まずは住箱に向かいます。受付から今回の住箱エリアB(若草山サイト)までが、これまた離れており結構な距離が有りました。路面は舗装されており快調に進むのですが、割と急な斜面を荷物を乗せたアウトドアワゴンを引きながらなので10分程度の時間が掛かりました。今回はアウトドアワゴンが大活躍です。そして、ようやく住箱エリアBに到着したのですが、ここで問題発生です。僕達が予約した住箱K05は一番奥側で、道路から一番離れています。それだけであれば良いのですが、何と路面は未舗装で砂利敷きではありませんか。大きなタイヤの付いたアウトドアワゴンでも、今回の様に荷物満載の状態では流石に前に進んでくれません。ここは素直に諦めて、荷物の幾つかを手持ちで運ぶ事にしました。幸い、幾分か軽くなった後はアウトドアワゴンでも前に進む様になり、全ての荷物を手持ち運搬するという事態は避ける事が出来ました。このようにチェックイン完了から住箱に到着するまででひと汗かき、疲労を感じながらのグランピング幕開けとなりました。
住箱到着
初めて間近で見る住箱は木のぬくもりを感じるトレーラーハウスでした。一見するとトレーラーハウスには見えません。側面から見ると足元に覗くタイヤから、この立派な木の箱が実はトレーラーハウスで移動可能な代物である事を物語っています。いよいよ鍵を開けて中に入ります。出入口にはロールスクリーンが付いていました。中に入ると想像以上の広さに驚きました。奥にはキングサイズのベッドが有り、その手前にはリビングスペースもしっかりと確保されています。3〜4人までであれば十分快適に過ごせそうです。住箱は外壁だけでなく内壁や床、天井までもが木で出来ています。まさに木の箱、このヒノキに囲まれる、包み込まれる感覚は不思議な安心感と心地良さがありました。さらに手前には洗面台が有り、出入口横にはトイレとシャワースペースが有ります。しかし残念ながらキッチンは有りません。この辺りはグランピング用途を意識しているのかもしれませんが、微妙なポイントでした。自炊する場合には、少し離れた所に在る炊事棟を利用しなければなりません。実際に僕達も洗い物は炊事棟を利用しました。住箱内の備品もスノーピーク製品で統一されていました。ベンチやマグカップやコーヒードリッパーに始まり、驚いたのはタオルやバスタオルの収納にシェルフコンテナが利用されていたことです。この様にスノーピークファンをニヤリとさせる仕掛けが住箱には沢山ありました。
スノーピークEATでカフェタイム
アウトドアワゴンから荷物を降ろし、ひと息ついた後はスノーピークEATに向かいました。スノーピークEAT店内は、机や椅子、マグカップまで全てがスノーピーク製品が使われていました。席からは鞍ケ池公園を眼下に見下ろした広大な景色が広がっています。僕と妻は季節果実のミルフィーユ、娘は季節のジェラートをそれぞれドリンクと一緒に注文しました。カスタードたっぷりのミルフィーユの甘さは少しだけ疲れた体に染み渡りました。信州白ぶどうジュースで渇いた喉を潤した後は、スノーピークストアを覗き、住箱へと戻りました。
夕食と焚き火と豊田の夜景
そろそろ夕食の準備を少しずつ始めることにしました。住箱のガーデンスペースに予め設営されているタープの下に備え付けのFDチェアワイド2脚を並べます。また、備え付けの焚火台Lを広げ、持ち込みの木炭に着火をしました。いつものテントやタープを設営するキャンプと違い、のんびりとしたゆとりある時間が流れます。木炭への着火は着火剤とユニフレームのチャコスタに任せて、その他の準備も並行して進めます。夜に備えて、備え付けのLEDランタンほおずき3個をタープに装着しました。日も傾き、辺りも暗くなり始めた頃、木炭への着火も順調に進んでおり、いつでも肉が焼ける準備が整いました。持ち込みのグリルブリッジと焼きアミをセットして夕食の焼き肉がスタートです。美味しいお肉に舌鼓を打ちながら、豊田市の夜景を眺めます。静かな時間が流れているのを感じていました。風も無く穏やかで季節の割には暖かな気候で寒さも全く感じません。心地良い夜風が頬をなぞります。夕食の後は焚き火を楽しみ、静かな夜が更けていきました。
住箱の夜
片付けを終えると住箱内のシャワーで汗を流します。コインシャワーや入浴施設に移動する必要が無いのは気が楽でした。お湯の温度や水圧も全く問題無く、快適にシャワーを浴びてさっぱりしました。シャワーで温まり過ぎた体をエアコンで少しだけ冷やすというささやかな贅沢をしながら、快適な住箱生活を堪能しました。そして就寝時間を迎えました。周辺環境は本当に静かで虫の鳴き声だけが聞こえてきます。秋の季節を感じさせる虫の声を聞きながら静かに眠りにつくことが出来ました。床につくまでは此処がトレーラーハウスということを感じることはありませんでしたが、ベッドに横になると僅かではありますが、寝返りなどに合わせて床面が揺れるような不思議な感覚を覚えることがありました。決して不快なものではありませんでしたが、タイヤの上に乗っているという事を感じさせる出来事でした。
住箱の朝と鞍ヶ池公園を満喫
睡眠に全く支障はなく、気が付くと朝を迎えていました。空が明るんでくると公園内に少しずつではあるものの人の気配が増えていくのを感じます。平日の早朝なのできっと地元の方の朝の散歩コースになっているのでしょう。僕も外に出るとひんやりとした清々しい空気を吸い込みました。すっかり見慣れた若草山からの豊田市の景色も澄み渡っています。その後は朝食を備え付けのホットサンドメーカー トラメジーノとヤエンストーブレギを使って焼き上げました。
朝食後はチェックアウトの時間まで余裕が有るので鞍ケ池公園を楽しむことにしました。朝の散歩を兼ねて若草山を歩いて降り、スターバックスコーヒー豊田鞍ケ池公園店へ向かいました。スターバックスでゆったりとした時間を過ごした後は、鞍ケ池にペダルボートで漕ぎ出すことにしました。週末になると待ち時間が出るほど人気の鞍ケ池のペダルボートですが、この日は平日の朝ということもあり空いていました。まだまだボートの少ない鞍ケ池を自由気ままに漕いで回り、ひと汗かいた後は、チェックアウトに向けて住箱への帰路につきました。
チェックアウト
住箱に戻りチェックアウトの準備をします。そして、これから最後の一仕事です。アウトドアワゴンに荷物を載せて、チェックアウトと駐車場に向けて坂道を登らなくてはなりません。太陽の日差しを受けながら、重い荷物を載せたワゴンを引っ張って行きます。ワゴンを引きながら今回の住箱体験を思い返していました。この坂が無ければ、もっと快適に過ごせたと思う反面、山の上だからこそ見晴らしの良い景色や夜景を楽しめたとも言えます。今回の住箱素泊まりグランピングは良い経験になりました。まだオープンして半年も経たないパークフィールドスノーピーク豊田鞍ヶ池の真新しい施設を体験し、沢山の楽しい思い出が出来ました。
まとめ
初めのてグランピング、初めての住箱宿泊は大満足で終えることが出来ました。住箱では備え付けのキャンプ道具がグランピングを快適にすると共に楽しさを増していました。お店で触れるだけではキャンプ道具の良し悪しは正直言って分かり難いと思いますが、今回の様にキャンプ道具を実際に使ってみることが出来るのは住箱の大きな魅力です。一見割高に感じる価格設定も、これらキャンプ道具・キャンプ用品を別でレンタルすることを考えると、それほど高価でもないような気にもなりました。もちろん自分でキャンプ道具を準備出来る方にとっては微妙ですが、本当のキャンプ初心者やこれからキャンプやアウトドアを始めてみたいという方にとっては、敷居が格段に低くなると思います。そして、次のステップにも繋がる極上のアウトドア体験が出来るのが住箱宿泊プランの魅力だと思います。キャンプデビュー、グランピングデビューにスノーピークの住箱宿泊プランは間違いなくオススメです。
パークフィールドスノーピーク豊田鞍ヶ池の住箱グランピングのポイント
- 駐車場からの荷物運搬方法は要検討。アウトドア用ワゴンやキャリーが有った方が良い。最悪、リアカーを借りることも可能。
- 住箱サイトAは駐車場から近い。住箱サイトBは駐車場から遠いが眺めが良い。夜景が綺麗。
- パークフィールド=若草山。山の上なので移動は基本、坂を登るか下るかのどちらか。
- 豊田市の市街地から近く、高速道路からも直結なのでアクセス抜群。あくまで整備された公園内なので自然を目一杯楽しみたい方には不向き。キャンプ客以外の公園利用者が多いのでキャンプに来た感じがあまりしない。(公園利用客がメインでキャンプ場利用客は少数派でアウェイ感がある)
- 住箱にはタープも設置されている。屋外用の机や椅子、ベンチも有る。
- 住箱の冷蔵庫は1ドアで小さい一般的なホテルに有るようなタイプ。多くの食材を冷やすには容量不足。飲み物用と割り切る必要有り。
- 歯ブラシや歯磨き粉などのアメニティグッズは無いので持参する必要有り。ボディソープやシャンプー、リンスは備え付けの物が有る。歩いてすぐの所にコンビニが有るので忘れ物が有ったとしても安心。
- 住箱にはスリッパが無い。潔癖の方は室内用とトイレ用スリッパの持参がおすすめ。